フィリップ・コトラーは著書『コトラーのマーケティングコンセプト』において、次のように述べています。
「自社の事業が顧客の役に立っているかどうか、どうすればわかるのだろう。その成果は今年度の利益のなかではなく、顧客のマインドシェアやハートシェアに反映される。マインドシェアやハートシェアを着実に伸ばしている企業は、必然的に市場シェアや収益性も向上させることになる。」
なぜ、キャンペーンを行って競合のクライアントを奪い取らなければならないのでしょうか。
USPとは「ユニークな提案」であって「競合より少し良い」ということではありません。
USP経営とは、あなたのユニークな提案を新しいカテゴリとしてクライアントの脳裏に焼き付けることで、競合と戦わなくても済むようにすることです。
これは、コトラーの言う「マインドシェア」「ハートシェア」を独占することに他なりません。
マインドシェアを獲得している状態を考えてみましょう。
| あなたと競合とのカテゴリの区別が明確にクライアントに理解されていれば、クライアントの脳裏にあなたの得意分野を思い描いたときはあなたのものを、あなたの苦手分野を思い描いたときは他社のものを、利用します。 |
クライアントは、迷わずに選択することが出来ます。
クライアントは、あなたの得意なサービスを経験し満足することで、「あなたのカテゴリ=あなたの商品やサービス」の認識を新たにします。
「○○○だったら(あなたの商品やサービス)よね。だって(あなたのUSP)だもん」
とあなたのクライアントが会話しているところが想像できますでしょうか。
USP経営とは、マインドシェアとは、決して他社のクライアントを奪うことではありません。
あなたのカテゴリを理解していただいて、正しく選択していただくことに他なりません。
「楽しい」「驚きがある」「お役に立てる」東急ハンズには、こだわりの商品がたくさん並んでいます。
東急ハンズのスタッフは、その分野の専門家として「他の店により良いものが有ればそちらをお勧めする」と聞いたことがあります。
本当かどうか私にはそう言う経験がないので知りませんが、東急ハンズのスタッフと話をすると、本当だろうと感じます。
「他の店により良いものが有ればそちらをお勧めする」
私の脳裏にはしっかり焼き付いています。
これぞマインドシェアであり、USP経営の神髄と言えます。